神秘体験 The Mystical Experience



次の瞬間、僕は光り輝く曼荼羅のような世界を眺めていた。雲の上の世界のようだった。それはちょうど山の上から空を眺めているような感じで、視界が限りなく広い。そこに冒頭にある画像のような、光り輝く鳥、鷲のように感じたその鳥のシンボルのようなものが、宙全体に、大きさも様々なものが、いくつも円弧を描いて飛んでいるのだった。

それは曖昧な妄想の世界ではなく、はっきりと、くっきりとしていて鮮やかで、目を閉じているのに、まるで目を開けて観ているかのようだった。それがどのくらいあったのか。ほんのわずかか、数分か。僕は友達に起こされた。起こされたけれど続きが観たかったので、起きずにまた目を閉じて首を傾げた。すると、何とまたそのビジョンが現れた。

家に帰ってからそれを小さなスケッチブックに描き残した。そのスケッチブックは行方不明である。

それから3年後、インドに旅立って、それからネパールへ行ってタンカという仏教細密画を描いている人たちを見た時に、これであのビジョンを描くことが出来る、描いてみたいと直感的に思ったのだった。

その体験は、それ以後も以前もない、唯一のそのような体験で、別の次元に入り込んだような感じが初めからしました。それはもう、20年以上も前のことで、年月が過ぎて行く速さに驚かされます。