クリシュナムルティと即時の行為

この映像は、20世紀を代表する思想家の一人、ジドゥ・クリシュナムルティ(Jiddu Krishnamurti)が1968年にヒューストン・スミス(宗教学者)と対話した際の一部を抜粋したものです。

クリシュナムルティはこの中で、「真の宗教心(religious mind)」とは何かについて洞察を述べています。

  • 既成宗教への批判: キリスト教徒、カトリック、プロテスタントといったレッテルで人を分けることは、知的で洗練されているように見えて、実は非常に「未熟」なことであると指摘しています。こうした「分断」は本当の宗教心ではないと断言しています。
  • 真の宗教心とは: 憎しみがなく、恐怖や不安からも完全に解放されている状態こそが、真に宗教的な心であると述べています。
  • 愛と非対立: 一滴の敵意(antagonism)も持たず、競争や分断のない「新しい生き方」が可能かどうかを問いかけています。最終的に、そのような心こそが「愛する心」であると結論づけています。

このフルバージョンの映像は「A Different Way of Living」というタイトルで、Claremont(アメリカ)で行われた対話の一部です。クリシュナムルティは、特定の宗教組織や教義に属することなく、人間がどのようにして心理的な苦しみや分断から自由になれるかを生涯にわたって説き続けました。

さらに詳しく知りたい場合は、映像の概要欄にあるリンクから「Nobody Can Teach You About Yourself(誰もあなた自身について教えることはできない)」というフリーブックレットなども入手できるようです。

クリシュナムルティの思想は、現代においても心理学やスピリチュアリティ、そして平和について考える上で非常に大きな影響を与え続けています。

  • “saying you are a Christian, you are a Catholic,”
    • 「私はキリスト教徒だ、私はカトリックだ」と言ったり、
  • “you are a Protestant, you are this…”
    • 「私はプロテスタントだ、私はこれこれ(の宗派)だ」と言ったりすること……。
  • “that’s all so immature! It has no meaning.”
    • それはあまりにも未熟なことであり、何の意味もありません。
  • “It’s an intellectual sophisticated division.”
    • それは、知的に洗練されているように見えて、ただの「分断」に過ぎないのです。
  • “And that is not a religious mind at all, that’s not religion.”
    • そして、そのようなものは「宗教心」とは到底呼べませんし、宗教でもありません。
  • “A religious mind is a mind that has no hatred,”
    • 真の宗教心とは、憎しみが全くない心のことです。
  • “that lives completely without fear,”
    • 恐怖から完全に自由な状態で生きている心のことです。
  • “without anxiety, in which there is not a particle of antagonism.”
    • 不安がなく、微塵(みじん)の敵意も持たない心のことです。
  • “in which man loves man, without competition, without division,”
    • そこでは、人が人を、競争も分断もなく愛しています。
  • “Therefore a mind that loves”
    • ゆえに、それ(真の宗教心)こそが「愛する心」なのです。